- 2023年5月1日
- smart 活用事例
日本で最初の「多頭式刺繍機」を生み出して以来、業界のリーディング・カンパニーとして圧倒的な世界シェアを誇る、株式会社 バルダン様(愛知県一宮市)。90年代の初めより管理システムの導入をしてこられたご経験をもとに、現在ではSmartシステムに信頼を寄せて頂いております。今回は、業務管理システムをご担当している、管理部システム課の野田さんにSmartシステムご導入の経緯や感想などをお伺いしてまいりました。
業務内容について
当社は「コンピューター多頭式刺繍機」の製造と販売・保守を行っておりまして、それとは別に「タオルヘム機」の製造と販売・保守も行っております。1959年の創業時より、衣料品などに刺繍を施す刺繍機を世界中の工場に届けています。有名なところで言いますと、メジャーリーグのキャップは当社の刺繍機によってロゴマークが刺繍されていますし、有名スポーツブランドや有名アパレルメーカーの製品をはじめ、自動車の革製シートにも当社の刺繍機の技術が応用されています。
現システムの導入に至った経緯について
じつは、当社が初めてシステムを導入したのはとても古く、1990年前後(DOS時代)にまで遡ります。当時は、コンピューター同士をつないでデータのやり取りをするのも大変でしたので、専用のラインプリンターでデータを印刷しては膨大な量の書類を保管していました。
その後、2000年頃にVBを開発言語とした(オンプレミス型の)基幹システムに移行をしたのですが、付随するデータベース等のOSを(Windows 10などの)新しいOSに対応させる度に大掛かりなシステム変更が必要になったり、社内にサブシステムが乱立している状態が長く続いておりました。
そのため、マスタデータのコンバート作業がとても複雑になり、日常の業務にも支障が出てきたため、社内全体をSmartシステムに統合しようという流れになりました。これが2017年頃のことだったと思います。
Smartシステムを選んだポイントは?
先ほど申し上げた通り、旧システムではOSに依存していた部分が多かったので、基幹システムの刷新にあたっては「OSに依存しないこと」が第一条件でした。当然、社内のパソコンは年々新しくなっていきますから、OSをバージョンアップした際にも変わらず安定して稼働してくれることは重要です。その点、SmartシステムはクラウドWEB型のシステムなので、WEBブラウザさえあれば、OSやデータベースの問題に悩まされることはありません。
さらに、(Smartは)パッケージ製品ではありますけども、柔軟にカスタマイズ対応をしてもらえる点も導入の決め手になりました。これが一般的なパッケージ・システムの場合だと、本体は触らないで追加のプログラムを作る格好になるので、どうしてもシステム側の都合に業務を合わせていくことになります。ですが、Smartの場合はSmart自体を作り替えたり、追加の項目や必要なカスタマイズを整えてもらえるので、導入までには少し時間は掛かりますが、業務に沿ったシステム作りをしてもらえました。特に当社の場合は、1つの刺繍機(機種)にしてみても、設置する工場の間口やお客様の要望に合わせて、1つ1つ仕様が違うんです。ですので、同じ機種でも仕様が違うオーダーをシステム上で扱えるようにカスタマイズをしてもらえたのは良かったです。
幸い、当社とスカイシステムさんのお付き合いは長いので、当社の業務やシステムをよく理解して頂いた上で、例えば「生産高システム」というオリジナルの機能を追加してもらったりなど、細かな部分まで相談できるところは非常に大きいです。
Smart 導入後の効果は?
受注から在庫管理などの一連のサブシステムまでをひとつの基幹システムで作動できるということで、データコンバートなどの作業も必要なくなりましたし、Excelで作成したデータを取り込めるようになったので、入力の手間が省けて、間違いなどの正確性も上がりました。かなり効率化を図れたと思います。加えて、当社の場合は、Smartと自動倉庫も連動させているので、在庫管理から出荷までの作業がほとんど自動化ができるようになりました。自分たちの手でそういった作業をやらなくて済むというのは大きいですね。
また、当社は日本国内だけではなく、海外の拠点ともやりとりがある中で、円以外でもドルやユーロなどの外貨を使って売掛金・買掛金の管理ができるようになったので、その都度レートを掛け合わせて円貨に変換しなくても良くなり、楽になりました。
今後の課題があれば教えてください。
現在、全社規模でペーパーレス化を推進しておりまして、紙ベースで行っている業務をペーパーレス化することで、紙の使用を減らしていったり、現場でのデータ入力をタブレットを使って直接行うことで入力作業の効率化を図ろうとしています。そして、ペーパーレス化をすることで資料の保管に掛かる手間やスペースの確保も減らしていけると考えています。